本ホームページは、NPO法人ユナイテッド・アースが2011年3月に発災した東日本大震災で甚大な被害となった宮城県南三陸町を中心に行った、復興支援活動についての当時の記録が掲載されております。2023年現在、各種活動についての受付は終了しております。 多くのご支援、ご協力ありがとうございました。


●○復興応援バイトを経験してみての感想 その7○●

 更新日:2014年01月08日(水)

南三陸町復興応援バイトに参加してくださった、
高橋 亜希さん(埼玉県出身)より、感想を頂きました。
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最初は、ボランティアではなく仕事をすることが、
町にとっても自分にとっても良いかなと思っただけで、
町に来た目的は何なのか、自分の気持ちが明確ではありませんでした。

南三陸町は、水産の町なので、
水揚げが天気に左右される事、
季節の移ろいや魚のしくみ、
市場との関係や流通など、
都心にいたら感じ取りにくい事を、身近に感じて知ることが、新鮮で楽しかったです。

数日観光で来て、町の魅力を知って、他の人に伝えれば、
印象の詰まった応援の形になると思います。
一定期間働くために来て時間が経つと、
最初に来た時の気持ちを忘れそうになります。

時々、何でここにいるか考え自問して、
少しすっきりした気持ちを拾いながら、毎日を過ごしました。

自分のいた時間が、長いのか短いのかはさっぱりわかりませんが、
数日いただけだったら聞けないことを、話してくれたように思います。
伝えてくれた気持ちも事実も、ここに住む人から直接聞いた話は、
自分にとって何よりも本物です。

産業を促進するために手伝うことや、
ここにいる人が頑張って取り組んでいることを、隣で見て
「頑張ってください、楽しみにしてます」と声をかけることに加えて、
会話ではない対話が大事でした。
 例えば、一所懸命取り組んでいることの先行きが明るみではなかったり、
  頑張っていてもそれより気がかりな事があったりします。
  どんな人でも同じかもしれませんが、出会って話した人が、
  心の奥で何を本当に思っていることなのか、
  小さくていいから、感じ取って理解しようとすることです。
その人のために、自分が何をできるとか、大きいことではなくていいと思うのです。

仕事だから良いことばかりではありませんが、
この町の人の優しさにいっぱい触れながら過ごしました。
それはきっと、震災当初から、この町のために力を注いできた人からの恩を、
私たちに送り返してくれているのだと思います。

「震災があったから、あんたたちにも会えたんだね」
と言われたことがありました。
動かなかったら出会えていないから、真心あってこそだと思います。
それを伝えるのが、他所から来る私たちの役目だと思います。
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町はどんどん変わっていきます。
「ここにこんな人がいた」「あの時、ここにいて、その後どうした」
という言葉の臨場感は、どんどん薄くなっていきます。

その中で、自分が町を訪れることができる時間と
この環境に身を置くことを受け入れてもらえて、
町で出会えた方々に感謝の気持ちがあふれます。
「また遊びに来んしゃい、泊めてやっから。」
そんな場所ができた自分は、とても幸せです。
今度遊びに来る時も、三陸の方言で話せることを楽しみに、
今後の自分の生活を頑張っていきたいと思います。

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