“もう” と ”まだ”
更新日:2012年12月20日(木)
震災から
【もう】1年9ヶ月
【まだ】1年9ヶ月
あなたは、どちらですか?
ある面では ”もう” だけど、
ある面では ”まだ” だと思う、
その繰り返しで私は活動しています。
少し、外に出てみると、
誰かとお話ししてみると、
そこにも、
【もう】と【まだ】が共存しています。
こんにちは。
先日、町内の定点観測の撮影に行ってきました。
歌津地区から南下する予定で、
午前中にスタートしました。
震災から1年9ヶ月を経てもなお、
外壁がはがれ、鉄骨部分のねじ曲がった建物は、
幾つも残っています。
名足小学校では15時半前に止まった時計、
ぐしゃぐしゃに割れた窓、曲がった窓枠など、
本来ならば、子ども達の元気な笑い声が響いていたであろう場所が、
その原型を残しながらも、
失われていました。
戸倉地区では同じ日、
進水式がありました。
船を彩る、贈られた大漁旗を見上げているだけで、
それを眺めている漁師さん達やその奥さんの笑顔を見ているだけで、
胸が熱くなりました。
ふと、足下を見ると、
地盤沈下の影響で、
船着き場に海水が波の度に上がってきていました。
帰りに、一人の漁師さんが近くの食堂へ、
美味しいと評判の味噌ラーメンを食べに連れて行ってくれました。
震災で亡くなられた奥様の遺影と共に、
今年、生前に約束していた海外旅行へ行かれたそうです。
「料理はどこのも美味しくなかったな」
っておっしゃるので、
「だって、ここの方達は世界でも有数の美味しい物の産地で、
それを食べているんだから当たり前ですよ」
なんて返したら、
「んだな(そうだな)」
って目を細くして嬉しそうに笑っていました。
震災から
【もう】1年9ヶ月
【まだ】1年9ヶ月
あなたは、どちらですか?