仮設住宅で長期的支援を考える

 更新日:2011年11月10日(木)

こんにちは、ロストです。
唐突ですが、私の父親は6年前脳内出血で右半身不随になりました。以来、「バリアフリー」という言葉に敏感に反応してしまいます。UEでのボランティアも然り。障害者の家族として意識的に無意識に、仮設住宅の構造を見ていました。
南三陸町内には現在52の仮設住宅が設けられています。私が訪れたのはそのうち5つほどでしたが、建設構造は不思議なほど異なっていました。
まず最初に気になるのは、玄関の出入口。中にはスロープがなかったり、またあったとしても、何軒か連なった部屋の端まで遠回りしなければならない造りが目につきました。私の父は外出時に三本足の杖をついて歩いていますが、幼児が簡単に昇り降りできる階段を数分かけて移動します。段差の問題は足腰の弱った高齢者にとっても大きな問題。これからの寒い季節、健常者には何のことない移動の間にこういった人々が体調を崩してしまうこと、逆に風邪などを恐れて外出をためらってしまうことが懸念されます。
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比較的規模の大きな仮設住宅で、バリアフリー対応の部屋に入居している一家にお話をうかがいました。手すりがつけられ、車椅子で通れるスロープも玄関までつながっています。お年寄りも同居していますが、「温かくて、眠れる場所があるだけありがたい」とのこと。ですが、よくよく話を聞いてみると、お風呂の位置が高くて入浴が困難なことや台所など狭いスペースは二人以上の行動が不都合なことなど問題点がいくつかありました。
別の場所に建てられた仮設住宅では建物の構造についてではありませんが、寝起きが楽なベッドが置けず、そのため腰を痛めていることを打ち明けてくれた高齢の女性がいます。
仮設住宅の建設については行政が建設のスピードを重視したため、室内のバリアフリー化まで手が回らなかったり、寒さ対策が間に合わなかった点が今指摘されています。大事なのは今後これらの問題にどう対応していくかでしょう。
  
仮設住宅で生活する人々は皆何かを失っています。我慢することを当然のことと受け入れてしまっている人も少なくないと、ボランティアを通して感じました。
震災から8カ月が経ち、被災者支援は生活にかかわる長期的・間接的な問題に目が向けられるようになりました。被災者の世代はさまざま、健康面で問題のある人も数多くいます。その人たちの安らぎの時間が少しずつでも増えていくこと、願ってやみません。
私はこの後、伝える側に立つ普段の生活に戻りますが、被災地の「今」を見つめることをけして忘れず、一人でも多くの人に「今」求められる被災者支援の必要性を訴えていきたいと思います。
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