●2014年 年末の挨拶

 更新日:2014年12月31日(水)

東日本大震災の発災から4年。

まもなく2015年を迎えようとしております。

 

私たちも、発災当初からの理念・考えでもある、長期的な視点を持ちながら

「ボランティア活動」と「産業復興・雇用創出」の両輪を軸に活動して参りましたが、

2014年の今年は、特に新たなステージに入ったかなと考えております。

 

そのキーワードは

「被災地」という言葉から「東北」という言葉へ。

 

災害を憂う言葉から、災難から立ち上がる強さの意味を含む言葉へ、

少しずつ、ゆるやかに、そしてゆっくりと移行しているように感じています。

つまり、少しずつ「被災地」という言葉が適切でないような状況に変化しているということでもあります

 

今年は、南三陸町、そして近隣の登米市との広域なエリアにおいて、

楽しみにながら東北復興支援ができる取組をということで、

フランスメドックマラソンとタイアップした「東北風土マラソン」の開催。

また、地元の皆さまと実行委員会組織を発足して立ち上げた

非現実体験「脱出ゲーム」の開催など、震災報道が減少化する一方、

東北に心を寄り添いたいと願う人たちとの交流機会を創る取り組みを

数多く実践させていただきました。

 

また、これまでの通りの活動として、

南三陸町の方々の「雇用機会創出」「町の交流人口拡大」「防災意識の啓蒙活動」

この3つを目的に実施している「南三陸町復興学びのプログラム」は、

昨年以上に、個人・団体の皆様が全国から約1600名を超える人たちにご参加いただき、

また来年2015年は、阪神淡路大震災20年の節目として、

被災沿岸部の子どもたちと関西の子どもたちの交流機会を創る企画も進めています。

 

さらに、人口流出が激しい町に、長期に渡り就業しながら復興を支える

「復興応援バイト」では、

昨年同様述べ約100名以上を超える全国からの若者に南三陸町に来ていただきました。

水産加工場・観光業などの人材不足問題の解消を目的に運営しておりますが、

特に11月に町長と第2回復興応援バイトの方々との交流会では、

本プロジェクトの来年以降の展開につながる大きな機会になったと思っています。

 

あと、隣りの登米市では、防災ハブ都市構想として、市内約40か所に低圧の発電所の建設、

そしてメガソーラー2基、合計6メガ相当の太陽光発電施設の建設が

順調に進んでいっており、来年、東北発の循環型の地域づくりが生まれる元年になることを目指しています。

 

これも、全国で私たちの活動に共感いただき、支えていただく皆様。

そして、何より地元の皆様のご協力とご賛同なくしてはできない取り組みであります。

この場を借りまして、皆様のご支援ご協力に厚く御礼申し上げます。

 

最後になりますが、私どもとしましては、

常に、当初の理念・考え通りに、利他の精神で、謙虚に、感謝の気持ちを忘れず、

この震災でお亡くなりになられた方々のためにも、

輝かしい復興に向けて、微力ながら貢献できればと考えております。

来年も何卒よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

 

ユナイテッドアース東北復興支援責任者 佐藤敬生