●○復興応援バイトを経験してみての感想 その12○●
更新日:2014年08月25日(月)
南三陸町復興応援バイトに参加してくださった、
白子 政弘さん(埼玉県出身)より、感想を頂きました。
南三陸町に来た理由は、このまちで過ごしてみたいと思ったからです。
以前ボランティアで伺ったときに、このまちの方々は、
できるだけ悲しさを見せず、同情を引かないようにして、自分達で立ち上がろうとしていました。
仲間にもあまり悲しい顔を見せず、無理して明るく強く生きているように感じました。
こんなにひどいことがあったのに、そんな生き方ができる。
自分だったらきっと家にこもって立ち直れないのに。
このまちの底力、エネルギーと、美しさにひかれて、
深く関わりたいと思ったのがきっかけでした。
こちらに来て感じたのは、地元の方々が、いろんなものを大切にしているということです。
仕事、海、食べ物、自然、そして仲間。
いろんなものを大切にし、そのために自分を犠牲にしたり、自分を変えたりしていました
自分を大切にした上で、それよりも大切にする。
それは、なかなかできないけれど、そんな生活はとても豊かなんだということを学びました。
言葉ではなかなか伝わらないと思いますが、
「こんな人生を生きたいな。」
という感じは、ここに来て生活をすると、きっと感じると思います。
そして、たくさん大切にするものがあるから、きっとこのまちの方々は強いんだな。
そう思いました。
まちの復興というと、
子供が立ち上がって歩き出すというイメージがあるかもしれません。
でも実態は、大切な方を亡くしたり、なにか大きなものを喪失した大人が
もう一度立ち上がるという感覚です。
いろんなものを大切にしてきた分、知っていることも本当にたくさんある。
そしてそれに誇りを持っている。
僕たち外の人は、あの大惨事を見てしまったから、
きっとなんでもいいからなにかしなければと想っていると思います。
なにかさせてほしい。
その想いはとても大切で、それをどのような行動にするかというのはとてもとても大切です。
僕たちにできるのはきっと、悔しい思いや二度と繰り返したくないという思いをもらうこと。
そしてこの悲しみを無駄にはしないこと。
かわいそうだからではなく、なにかしたいから、そこにいたいから、
一緒に楽しむ。一緒に過ごす。
町の人が大切にしているものがなくならないように、それらを支えることなのかなと思います。
復興応援バイトは、地元の方がとても大切にしている「仕事」を守る助けになります。
働き手がいなくなって仕事がうまくいかなくなれば、きっととても辛いから。
もちろん、他の支援もたくさんあります。
僕も、恥ずかしながら仕事でも別のところでも大した力になれなかったし、十ヶ月半で帰りました。
でも、それでもいいと思っています。
できる人ができることを、できるだけやればいい。
僕にできたのはそのくらいでした。
たくさんの人のたくさんの思いが詰まっている町で生活することは、
たくさんの思いに触れ、
たくさんの素晴らしい方々に出会い、
たくさんの精進ができると思います。
最初は支援するつもりできたとしても、きっと変わっていくと思います。
いろいろ書きましたが、南三陸町は、メシが抜群にうまくて、
山海空の風景は底抜けにきれいで、おもしろい人や人懐っこい人が多く、
楽しいイベントもやっているので、勢いで一度足を運んで損はないですよ。
(※14年4月27日に開催された「東北風土マラソン2014」に参加され、
フルマラソンを完走した際の写真です)
僕は必ず、また来ます。
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